「大学入試問題解答集」(1949年)
戦後の学制改革で4年制の新制大学が発足し、入学者選抜の方法や試験内容が大きく変わった。大学受験を目指す高校生向けに、新制度による入学試験問題をいちはやく紹介しているのが本書である。県内からの受験者が多い北信越、首都圏、関西圏の主要大学の試験問題を取り上げている。社会科はもちろん、他の学科でも戦後の新しい制度、考え方に基づいた問題が出されているのが注目される。富山大学文理学部教育研究会編著。
実業之富山アーカイブ
戦後、地方でも空前の出版ブームが起こった。言論統制が解かれ、自由に出版社を創業できるようになったこと、地方に疎開していた知識人らが発表の場を求めていたことがその背景にある。雑誌社としてスタートした実業之富山社は、県内の経済人に出資をあおぎ、新たに大東出版文化協会を設立した。1年余という短い期間であったが、県内の出版ニーズをくみあげ各種の出版物を刊行した。
戦後の学制改革で4年制の新制大学が発足し、入学者選抜の方法や試験内容が大きく変わった。大学受験を目指す高校生向けに、新制度による入学試験問題をいちはやく紹介しているのが本書である。県内からの受験者が多い北信越、首都圏、関西圏の主要大学の試験問題を取り上げている。社会科はもちろん、他の学科でも戦後の新しい制度、考え方に基づいた問題が出されているのが注目される。富山大学文理学部教育研究会編著。
県内の優良企業を取り上げ、概要、沿革、事業の概況を紹介している。100ページ余りの小冊子ながら、同種の名鑑は過去になく、当時の県内の産業界の状況を伝える貴重な資料である。
著者の大島勝太郎は氷見高校教諭。海藻学の権威であった岡村金太郎博士の指導を受け、戦前から海藻の採集と研究を続けてきた。海藻研究と産業振興の両面に役立てるべく、大島自身が採集したものを中心に200種類以上の海藻を分類して紹介している。
戦後、憲法をはじめ法律の全領域にわたって全面的に改正された。本書は社会科の授業の参考書として刊行されたもので、県内の高等学校の社会科担当教師で組織された富山県社会科研究会が編集している。戦後に公布された民主主義的諸法令を掲載しているだけでなく、その背景にある国際的、歴史的な重要文書も収録している。
大東出版文化協会では新聞も発行していた。男女平等を定めた新憲法のもとで女性の意識が高まったことを背景に、「女性の新聞」と銘打った「婦人タイムズ」が創刊され、家庭とかかわりの深い経済ニュースや実用記事などを掲載した。
県内には活動の一環として自らの発信媒体を求める団体・組織が多かった。「くさぶえ」は音楽教育関係者によって創刊され、富山県教育委員会委員長・富山県教育会会長の金岡好造が祝辞を述べている。